掲題の研究課題につきまして、本課題に関する下記の説明文書に記載の各項目について十分に理解し、ご納得いただけましたら、その被験者(調査対象者)となることに同意し、また、検査結果が研究目的で使用されることにもご同意いただけたことを証しまして、あなたのお名前とメールアドレスのご入力をいただき、下記の各設問にお答えいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
<聖職者・まちづくり関連に携わる方を対象とした「高齢者にやさしいまちづくり状況に関する主観的調査」を用いた地域評価に関する日米国際比較研究>に関する説明文書
この説明書は、<聖職者・まちづくり関連に携わる方を対象とした「高齢者にやさしいまちづくり状況に関する主観的調査」を用いた地域評価に関する日米国際比較研究>について説明した文書です。本研究の意義や研究方法等をよく理解された上で、本研究に参加協力するかをあなた自身で決めていただきたいと思います。本研究についてご理解とご協力をいただける場合は、別紙様式第3号の被験者同意書をご提出の上、被験者(研究の対象者)として研究にご参加くださいますようお願い申し上げます。
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本研究への参加協力の自由と取り止めの自由について
本研究への参加協力については、あなたの自由意志に委ねられています。名古屋工業大学は、あなたの意志を尊重いたします。本説明文書を読んでいただき参加するかは、あなたの自由意志で決めてください。
研究担当者への配慮も必要ありません。本研究にご協力いただけなくとも、不利益を受けることは一切ありません。
また、一度、参加協力に同意された場合でも、いつでも不利益を受けることなく同意を撤回することができます。撤回された場合、それまでの検査等の取り扱いについては、研究担当者が責任を持って破棄いたします。
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健康被害の補償
本研究はインターネットを利用したアンケート調査です。従って、健康被害が生じることは想定しておらず、補償することはできませんので、ご了承ください。
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個人情報の取り扱いについて
あなたの氏名等の個人情報が外部に漏れることがないよう十分に留意します。また、あなたのプライバシー保護についても細心の注意を払います。
本研究で得られた結果は、HPや関連学会での発表や学会誌の掲載等で報告されることがありますが、あなたの氏名等の個人情報は、一切記載されません。
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知的財産権が生じた場合について
本研究の成果として特許権などの知的財産権が生じた場合は、その権利は本学と国、研究機関、民間企業を含む共同研究機関と研究担当者などに属します。あなたには、帰属しませんのでご留意ください。
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利益の帰属について
本研究の成果によって、経済的利益が生じる可能性があります。この利益は、本学に帰属しあなたには、帰属しません。
研 究 実 施 内 容
□ 研究の概要
本研究では、Google フォームを用いて日米の各地域の「高齢者にやさしい住環境」に関する整備の度合いを比較検証します。本Web調査においては、聖職者の視点からと、まちづくりに直接携わる方からの視点との二つの視点から、お住まいの地域の住環境に関する主観的評価を得ることにより、各地域の高齢者への配慮状況を客観的かつ正確に評価できることを期待しています。聖職者の方とまちづくりに直接携わる方との間で「高齢者へのやさしさ」の環境整備状況に関して、認識に差異の有無がないかを検証します。あわせて、日米での国際比較も実施致します。
□ 研究の目的と意義
世界的な高齢社会の到来に対して、各地域の「高齢者にやさしい」環境整備状況について、科学的根拠に基づく評価を実施することが本研究の目的です。本研究では、オランダのグループ(Dikken et al., 2020)が開発した調査票は、設問肢の数を23項目にまで絞り込んだ5点制のリッカート尺度分類による調査票となっており、研究対象者にとって主観的な調査票となっています。これにより、調査への参加者への負担を避け、高齢化対応の環境整備状況に対する日米の比較を行うことで、各地域の国別の特徴を把握することができます。本研究によって国別比較の基軸ができることにより、欧州各国への展開を次のステップとして検討しております。
本研究のような地域住環境に関する調査において、普段の生活パターンや活動範囲から研究対象者は判断することになりますので、地域差を比較検証する場合には、できる限り同様な日常生活を送っている方を対象にして調査することが望ましいと考えております。そこで今回、聖職者を対象として調査を実施することにより、各地域の実情を正確に把握できることを期待しています。また、その職業柄、調査項目に対する回答への信頼度は高いことが期待でき、日常の活動がほぼ同様な活動であることが期待できることから、国別、地域別の比較検証により差異が正確に把握できることが期待できます。共同研究者の吉松純は、30年以上に渡って米国にてメソジスト教会の牧師として活動した後に金城学院大学の宗教主事に就任しており、日米の聖職者団体に現在も所属していることから、日本および米国の聖職者へのWeb調査が可能と考えております。
また、まちづくり関連の職種に従事している方と、一般の方の視線では住環境に関する認識の違いが生じている可能性があります。そこで、聖職者とまちづくり関連の職種に従事している方との二群の間にて比較検証を行うことで、この認識の有無が確認できると考えております。また、まちづくり関連の職種に従事している方においても、国別、地域別の比較検証を行うことで、日米の国際比較によって認識の違いの有無を把握できると期待しています。研究責任者の山田和正は、日本の名古屋市にある「なごや歴史まちづくり市民推進員」に登録されており、まちづくりに関する各種団体とこれまでに調査活動などの関係を継続して実践していることから、建築士の関連団体を通じたWeb調査が可能となっています。
□ 研究の方法
本研究は、Google フォームを用いたアンケート調査です。研究対象者は、ウェブサイトを閲覧し、入力が可能(スマートフォンであってもPCでもよい)な男女であり、
・聖職者(神父・牧師・宣教師)、
・まちづくりに関連した職種の方(建築士・施工業者・土木事業者・内装業者・都市計画にかかわる者等)、
上記の二つに職種の方々で、20歳以上の方を対象としております。また、調査に用いる調査票は英語版(※)および日本語翻訳版を作成し、23の各設問において「全面的に賛同できない」、「賛同できない」、「どちらでもない」、「賛同できる」、「全面的に賛同できる」の5段階尺度分類による評価を行います。
※ Dikken, J et al. (Int.J.Environ.Res.Public Health 2020,17,6867)
主要評価項目としては、The Age-Friendly Cities and Communication Questionnaire (AFCCQ)の23の調査項目とし、研究対象者の属性としては、住んでいる場所(市区町村まで)、年令、性別、国籍、教育歴、現在の場所に住んでいる期間、五年前に住んでいた場所、住居の種類、世帯員の数、要支援・要介護サービスの有無および認定の種類、持病の有無、関節痛の有無、ペットの有無、歩行器や車椅子の利用をお尋ねします。なお、データの解析方法としては、統計解析ソフトIBM SPSS Statistics ver.27.0などを用い、20歳から65歳未満と65歳以上の二層の差異を確認しながら、Student’st検定、Wilcoxon順位和検定を行います。連続量は平均、標準偏差、または中央値、四分位範囲で要約し、カテゴリ変数は頻度を割合で要約します。また因子分析、回帰分析を利用した多変量解析などによる解析を行います。なお、データマネジメントについては名古屋工業大学にて実施し、研究に直接関与していない情報管理者を配置し、情報管理者は各対象者から得られたデータに任意のIDを付与し、ID付与と匿名化の状態をチェックします。その後、データセットを久留米大学バイオ統計センターに送付し、統計解析については久留米大学バイオ統計センターにて実施します。このようにデータマネジメントと統計解析の担当者を分けることで、研究結果を公正に評価する体制を構築して実施致します。
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本研究で予想される社会的貢献
本研究調査結果は、高齢者にやさしいまちづくりのための学術研究や、研修プログラムの構築に向けた基礎資料として利用されます。学術研究を目的として解析を行い、これをHPや学会発表および学術論文等にて公表する際には、匿名化により個人を特定できる情報を排除しておりますので、あなたが不利益を被ることはありません。地域ごとの比較研究により、社会全体の健康的な住環境を整備するという意識の向上を促すことができます。また、該当地域の特異性を把握することが期待でき、これをもとに該当地域のまちづくりに将来、生かされる可能性もあります。
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研究に参加した場合、被験者に期待される利益および起こりうる不利益
本研究は研究対象者の住環境に関するWeb調査であることから、直接の利益を受けることは想定しておりません。また、集められたアンケート結果を用いた学術研究の研究計画の内容に関しては、ご希望があった際には開示させていただきます。なお、アンケート結果の利用に同意するか否かにより、あなたが不利益を被ることはありませんのでご安心ください。不利益として、研究対象者の負担並びに予測されるリスクとしては、スマートフォンであれPCであれ、Web情報を閲覧することができるアプリケーションを起動する必要があるため、データ通信料が発生し、これは研究対象者に自己負担していただくことになります。なお、本研究に関して開示すべき利益相反の関係にある企業・団体等はありません。
□ 研究実施場所
データマネジメントについては名古屋工業大学にて実施し、研究に直接関与していない情報管理者を配置し、情報管理者は各対象者から得られたデータには任意のIDを付与し、ID付与と匿名化の状態をチェックします。その後、データセットを久留米大学バイオ統計センターに送付し、統計解析については久留米大学バイオ統計センターにて実施致します。
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研究実施期間
調査期間
2021年 8月 1日 ~ 2022年 9月 30日
研究結果
2023年 10月 31日 予定
□ 問い合わせ先について
(研究責任者)
名古屋工業大学
所属名 : 産学官金連携機構 役職: 特任教授
氏 名 : 山田和正
住 所 :〒466-8555 愛知県名古屋市昭和区御器所町
電 話 :052-735-5230 email address: yamada.kazumasa[a]
nitech.ac.jp 注) [a]を@に変更のこと
(共同研究者)
吉松 純 金城学院大学 人間科学部・教授(宗教主事)
室谷健太 久留米大学 バイオ統計センター・教授
(研究協力者)
眞野まき子 名古屋工業大学 産学官金連携機構・技術補佐員